2023.07.27 Thursday
SPANISH CHAIR(スパニッシュチェア)修理のお話
JUGEMテーマ:修理
スパニッシュチェアの修理のお話。
SPANISH CHAIR(スパニッシュチェア)とは1959年に発表されたデンマークのBorge Mogensen(ボーエ・モーエンセン氏)作の名チェアの一つ。
今回の修理はナチュラルの革を使用したスパニッシュチェアです。
スパニッシュチェアの修理は少し特殊で大型機械が必要な場合もあるため、よく持ち込まれる修理品の一つです。
<before>
奥側の座面ベルト2本の修理となります。
スパニッシュチェアは贅沢な一枚革を使用しておりますが、ベルト部分は交換可能な様に途中から継ぎをしてあります。
よく使用されるベルト穴が経年変化や脂分が抜けて裂けてしまった状態です。
ひび割れしている右パーツはまだまだ頑張れそうでしたので、こちらは清掃をしオイルアップをします。
ベルトを外し、型紙を起こします。
座面革と縫い目が合うように縫い目一つ一つをトレースしていきます。
<after>
座面革に色味が近く、経年変化した際に似た色味になるように選んだ革を使用しております。
ベルト取付前です。
ベルトを本体座面革に取り付けます。
今回はオリジナルの縫い穴ピッチが一定とは言い難かったため、手縫いで一目一目を縫っていきました。
座面革に開いている元の穴と同じ穴を縫うことにより、革を傷めることなく強度を落としません。
椅子という特別なものを直す際には細心の注意を払います。
これからも長く使用できるように修理することが出来ました。
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